アメリカ自閉症協会のホームページ   http://www.autism-society.org
                  (社)日本自閉症協会のホームページ   http://www1.biz.biglobe.ne.jp/~asj
                  ADA 米国司法省アメリカ障害者法    http://www.usdoj.gov/crt/ada/adahom1.htm
                        
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1.「自閉症」ってなぁ〜に?    2.私たちの悩み(なぜ、親は困っているのか)

3.「きょうちゃん」母からみた「自閉症」について、この7年間で気づいたこと

1.「自閉症」ってなぁ〜に?

自閉症の人は、日本では24万人いるといわれ、障害の中でも、最も難しい障害と言われています。
生まれつきの脳機能障害に基づく障害です。単一の原因ではない中枢神経系を含む身体上の障害で、子供のおかれた環境の心因的な問題や、育て方の問題が原因で心を閉ざしてしまったというような情緒障害でも症候群でもありません。
脳の情報処理能力に障害があり、見るもの、聞くもの、感じるものを一般の人と同じように受け止めたり理解したりは出来ないことが分かってきました。そのため人間関係やコミュニケーションをはじめ、様々の行動に深刻な問題をもたらします。
その上、自分の周囲の環境や状況の意味することも出来ないことが多く、本人は大変な不安や混乱を感じているのです。
自閉症は一定の脳機能障害を背景として、症状が年齢とともに変化するという特徴を持っています。 したがって親や関係者は、ライフサイクルの節目においてはなお、慎重な経過観察が必要となります。
現在のところ原因不明の、そしてまだ、根本的な治療法もありません。
児童1,000人に1.5人〜2人以上いるといわれ、それほど稀な障害ではないとされます。

自閉症についてWHO(世界保健機構)は、次のような国際疾病分類定義を行っています。
「自閉症(infantile autism)は、生後ただちに、または遅くとも生後30ヶ月以内に症状が認められる症候群である。聴覚及び視覚的刺激にに対する反応が異常で、通常話されたことばの意味に重篤な障害がある。話しことば(speech)の発達は遅れており、発達してきたときには反響言語、代名詞転用、文法的構造の未熟性、抽象語の使用困難が特徴となる。一般的に音声言語と身振り言語(gestural language)の社会的使用に障害がある。社会的関連付け(social relationships)の障害は、5歳以前に最も著名に認められ、まなざしをあわせること(eye-to-eye-gaza)、社会的愛着(social attachments)、共同遊び(co-operative play)の発達障害がある。儀式的行動を示すのがふつうであり、異常的な慣習的ふるまい(abnormal routine)、変化に対する抵抗、奇妙な物に対する愛着、遊びの常道的パターンが認められる。抽象的または象徴的思考、及び想像的遊びの能力は減弱している。知能の程度は、重度の遅滞から 正常あるいは正常以上までの範囲にわたっている。行動は、通常象徴的または言語的技能を要することにより、機械的記憶または視覚空間技能を要する課題においてまさっている。」

参考文献・資料
 (社)自閉症協会発行・自閉症の手引き/(財)日本知的障害者愛護協会・知的障害指導概要
 有難うございました

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2.私たちの悩み(なぜ、親は困っているのか)

「自閉症」は、2〜3歳頃までは普通の子供のように見えます。行動に落ち着きがない、言葉がない、目と目があわない、呼んでも振り向かないなどが目立ってきます。眠らない、友達と遊べない、食事の極端な好み、トイレで用を足せないなど、親は懇親の思いを込めて育ててもその困難さに手を焼き、疲労します。周りのお子さんとの違いが分かり、もしや病気ではと不安が兆す時期が来ます。

これは我が子のことですが、「きょうちゃん」は、1歳のときすでに1から10までの数字を書きました。数と量が分かるようでした。そのうち足し算、掛け算をするようになりました。しかし1歳を過ぎ、2歳になっても言葉がでない、行動においては1歳ごろのまま体だけが大きくなったという状態が続きます。親は混乱しながらも、懸命に育てます。私を含む親御さんの多くは、いろいろな機関に相談に行ったりするのですが、「数字が書ける子供」には、残念ながら的確な指摘・判断をもらえず、親は宙吊りの状態で毎日を悩みながら過ごします。

2〜3歳ごろまでは、一見普通に見えるのですから、1歳半の検診では見落としが多いようです。
また、私のケースのように保健婦さんに家庭訪問(1歳半)に来ていただいても、結局は「もう少し様子をみましょう」程度の回答で終わることもあるようです。
また、言葉の教室へ通っても、先生によっては「知的障害の可能性あり、要診断」とおっしゃらない(親の内心を伺って言えない)こともあります。「私どもは判定員ではありませんから」という回答が多かったようです。それだけ、「自閉症」と診断するのは基準等においても判定が難しいことなのです。
専門機関に行ってスムーズに療育へと進むことを願いますが、それには特に親の客観的な目が必要になります。

3歳を過ぎると、「自閉症」という診断が確定的になります。今まで混乱していた保護者も、児童相談所等の専門機関を通じて医師の判定を受け、我が子に対しての納得のいく判定が受けられることでしょう。

しかし、「自閉症」は治るというものではありませんから、一生涯を通して本人はもとより親や、関係者の方々は教育、生活の手立てを考えていくことになります。約700人に一人という確率ですから、「自閉症者」に関して知らない方がほとんどです。「自閉症」という文字のせいか、自分の殻に閉じこもるというような誤った認識を持つ方が多勢です。

「自閉症」は少数派でも、「自閉症」を正確に理解していただく必要があります。「自閉症」のほかにも深刻な障害は数多くあります。「自閉症」を含め障害について義務教育では習いません。今後日本においても幼児教育から「一人一人違う人間で、世の中にはいろんな人がいる」という方向へ、発展をして頂きたいものです。
でなければ、いつまでたっても「自閉症」を含む障害を持つ人達やその家族は、振り向かれることなく、親の育て方が悪いから「自閉症」になったと思われ、二重の苦しみを背負うことでしょう。

子供を育てる そのことだけでも、現代では色々な苦労があると聞きます。
ましてや子供にハンディがあって、そしてそれが一生のことであり、治ることもないとなれば、親も苦しみます。子供が生まれないという家庭においては、子供がいればどんなにいいかと思われることでしょう。そして障害を持つ子の親は、子供に障害がなければどんなにいいかと思われることでしょう。
重い病気を持って、明日の命さえ分からないというお子さんの親はどうでしょう。出来ることなら変わりたいと思われることでしょう。
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自分の子供が、もしや「自閉症」ではないかと思われる方がいらっしゃれば、迷わずご相談を
詳しくは、全国児童福祉相談所一覧や、(社)日本自閉症協会のホームページ

自閉症に関する相談を、日本自閉症協会が専門の先生による療育相談を行っています。自閉症のお子さんをお持ちの親の方、施設の指導員や専門職の方などどなたでもご利用できるそうです。
主な相談内容
 自閉症の障害に関すること
 発達に関する疑問や悩み
 行動上の問題や対処の仕方
 自閉症児者をかかえる家族の問題 など
電話相談、面接相談、いずれも予約制です。詳しくは、(社)日本自閉症協会のホームページから
※日本自閉症協会は、どなたでも協会の趣旨に賛同される方は入会できます。

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3.「きょうちゃん」母からみた「自閉症」について

               

上の写真は「きょうちゃん」です。左の写真は食事中、右は学校の宿題「絵日記」を書いているところです。

食事中の写真では、右手は箸、左手にスプーンを持っています。決まった場所で、決まったトレイを使い、決まった椅子に腰掛けて食事をしているのですが、左足を立てて座っているのが分かります。お箸は握りバシ、スプーンは口と鼻の間にあてています。彼はちょっと休憩のつもりなのでしょうが、お行儀は悪いという印象をもちますね。

右の鉛筆も、握りバシのように5本の指で握っています。左手は頭を支えています、これもお行儀が悪く見えます。この行儀悪く見えるところが彼の(自閉症者の)特徴です。脚を立てたり、ひじをついたりは指摘をすれば、彼は思い出したようして姿勢を正しています。
が、箸や鉛筆の持ち方にいたっては、なかなか難しいようです。

「きょうちゃん」が5歳10ヶ月の時、「さくら・さくらんぼ保育実践園」の創立者 斎藤公子先生の合宿に参加いたしました。埼玉の斎藤先生にお会いするために、「きょうちゃん」と私、「きょうちゃん」の担任の保育士、他の親御さんたち6名で出席させていただきました。「きょうちゃん」や私たちにとって素晴らしい体験でした。

斎藤先生のお話はとても興味深く、保育理念や教育指針、人として生きることとは?のお話に感銘を受けました。

その中で知的に障害がある人は手や足の親指の使い方に難があるということを聞きました。0歳児の頃から、その子が自閉症を持っているかどうか見分けられるとも仰っていました。運動の様子、手足の使い方で診断するのだそうです。

そういえば「きょうちゃん」が通った保育園の角田先生さんも、そう仰っていましたが、「きょうちゃん」のような人は、親指が上手く使えないようです。親指と人差し指で物を掴みそのまま手のひらに収めることが出来るのは人間だけらしいんですね。
さくらんぼ保育園ホームページ 角田先生(さくらんぼ保育園主任保母)の育てる(佐賀新聞連載)あり。

「きょうちゃん」もなかなか箸や鉛筆を上手く使えません。手や足の親指を大いに使う事をした方がいいと思います。

赤ちゃんの頃ハイハイをさせること、脚の親指を立ててハイハイ運動や両性バイと呼ばれる運動などすると良いと思われます。詳しい運動についてはさくらんぼ保育園のリズム運動を!

右の写真は、(私の遊びなのですが、)今年の年賀状に使った画像です。絵日記の宿題は、今日学校でしたことを担任の先生が蛍光ペンで書いてくれています。
たとえば「〇月〇日 〇曜日 もちつき 」などです。そしてそのもようのデジカメ写真が貼ってあります。
「きょうちゃん」は、その写真を見て「今日何をしたか??」を思い浮かべて蛍光ペンの文字をなぞるというものです。

そのときの様子は、ただ文字をなぞっているだけなのですが、神妙に何かを考えているように見えたことから
(笑)、五七五調のうたができました。

自分で作文を書くということはまだ出来ませんが、文字を綴る(なぞる)事によって認知しているようです。将来は自分で絵日記を書けるようになれたらいいと思います。
「きょうちゃん」ママ

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